3つのポリシーで選択する

近年、「医学部ならどこでも良い」という考え方が薄れてきています。複数大学の医学部を比較して、より良いところを主体的に選びたいと考える受験生も増えてくるでしょう。医学部の選び方には、大学が示している3つのポリシーを利用する方法があります。そこで、3つのポリシーそれぞれを使った医学部選びの方法をチェックしてみましょう。

アドミッションポリシーによる医学部選びの方法とは?

アドミッションポリシーは、大学が入学者に求めるスキルなどを示しています。医学部合格を果たすためには、高い学力が必要です。加えて、コミュニケーション能力や学習意欲などに期待する大学が多いです。これらのスキルは面接で確認されるほか、アドミッションポリシーにも記載する大学が多くなっています。アドミッションポリシーで医学部選びをする際は、上記以外の項目の有無を確認してください。医学部ごとの個性的な方針を探るきっかけになるからです。
 例えば、九州大学医学部のアドミッションポリシーには、「明確な目的意識を持つ」「人間味あふれる」学生を求めていることなどが記されています。学力や学習意欲だけでなく、心理面にも言及している点が特徴です。
 東海大学医学部では、他者の意見を聴いた上で、「自身の知識・体験を通じて共感」する能力が望ましいと記載しています。医師として相手の立場に立つことを強く意識したい受験生が強みとするスキルと言えるでしょう。
 地元の医学部などのアドミッションポリシーと比較してみると、より違いが分かりやすくなると思います。似たような内容でも書き方の違いから大学の個性が伝わることもあるので、受験情報を集める際にはアドミッションポリシーも積極的にチェックしてみてください。

カリキュラムポリシーで医学部教育の内容をチェック

 カリキュラムポリシーを見ると、医学部で学べる内容を把握しやすくなります。医師免許取得に向けた学習に加えて、医学部でどのような学びを得たいのかを考えてみましょう。
 久留米大学医学部のカリキュラムポリシーを見てみると、アクティブラーニングを重視していることがうかがえます。3年次での研究室配属など、学生が主体的に学びやすいカリキュラムが工夫されていると言えるでしょう。医学部入学後もさらに学習意欲を高めながら進級していきたい受験生に適しています。
 日本大学医学部の場合は、生涯にわたって向上心を持ち続ける上で役立つ「省察力」の涵養がカリキュラムポリシーに含まれています。在学中のみならず、卒業して医師としての活躍が始まってからも役立つスキルを身につけられる点が魅力です。

ディプロマポリシーを見れば卒業時に身につくスキルがわかる

ディプロマポリシーは、学位授与の基準となる方針です。どのような能力を身につけて卒業することができるのかを判断する材料になります。医師として社会で活躍するために、今の自分に追加したいスキルが記載されている医学部を選べることが理想です。
 帝京大学医学部では、「関連諸科学の進歩や社会情勢の変化」に適応することなどがディプロマポリシーに示されています。専門分野となる医学以外の分野についても一定の知識・理解を持つことが必要ということです。バランスの取れた医師になりたいと考える受験生にとって魅力度が高い項目と言えます。
 大阪医科大学医学部のディプロマポリシーには、「医療の国際性」という項目が含まれています。外国語のスキルを習得し、外国の患者や医師などともコミュニケーションをとれる能力を意味します。少子高齢化が進む日本では地方の医療に携わる人材も欠かせませんが、グローバル化が進む中で、国際的に活躍できる医師も大切です。グローバルな医師を目指したい受験生は、大阪医科大学を選んでみても良いでしょう。

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